梅雨の時期は、停滞前線や低気圧の通過によって空気中の水分が逃げにくい環境になるため、ジメジメとしたうっとおしい日が続きますね。
そんな梅雨は、犬の皮膚トラブルが起こりやすい時期です。
そして、皮膚トラブルが悪化しやすい時期でもあるため、普段よりも皮膚ケアに配慮してあげることが大切です。
この記事では、犬の皮膚トラブルを防ぐために梅雨に行うべき対策や、やりがちなNG行為をメディカルトリマーが解説します。
動物病院を受診する目安もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
| 執筆者:高田
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梅雨に犬の皮膚トラブルが起こりやすい3つの理由
梅雨は犬の皮膚にとって負担がかかりやすく、皮膚トラブルを起こす犬も少なくありません。
どうして梅雨に皮膚トラブルが起こりやすくなるのか、その理由を見ていきましょう。
高温多湿で皮膚が蒸れやすくなる
梅雨は暖かく湿った空気が日本付近に停滞するため、高温多湿となって犬の皮膚が蒸れやすくなります。
犬の体は被毛に覆われているうえ、脇や股、首まわり、足先などは、皮膚が重なっていたり被毛が密集していたりして空気が通りにくい部位のため、熱や湿気がこもりやすくなっています。
こうした皮膚が蒸れた状態が続くことで皮膚環境が乱れ、皮膚トラブルを引き起こしやすくなるのです。
とくに高温多湿の環境では、化膿性外傷性皮膚炎(ホットスポット)のリスクが高くなるので注意しましょう。
細菌や真菌が繁殖しやすくなる
梅雨のように気温と湿度が高い時期に増えやすいのが、細菌や真菌です。
細菌や真菌は、皮膚が湿った状態や皮脂の多い状態が続くと増殖しやすく、犬の皮膚炎のきっかけになることがあります。
もともと犬の皮膚にはブドウ球菌やマラセチアなどが常在しており、普段は大きな問題になりません。
しかし、皮膚が蒸れた状態が続くことで過剰に繁殖し、「膿皮症」や「マラセチア皮膚炎」などを引き起こしやすくなります。
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濡れたあとに乾きにくい状態が続きやすい
梅雨は雨の日の散歩やシャンプーのあとに、被毛や皮膚が湿ったままになりやすい時期です。
犬の体は被毛に覆われているため、表面が乾いて見えても、内側までしっかり乾いていないことがあります。
とくに足先や指の間、お腹、脇の下などは水分が残りやすいので注意しましょう。
こうした状態が続くと、皮膚が蒸れたり、細菌や真菌が繁殖しやすくなり、皮膚トラブルの原因となります。
梅雨の犬の皮膚トラブルを防ぐために飼い主ができる5つの対策
梅雨の時期は犬の皮膚トラブルが起こりやすいからこそ、日頃のケアが重要です。
ここでは、自宅でできる対策について見ていきましょう。
ブラッシングで通気性を保つ
ブラッシングは、被毛の通気性を保ち、梅雨の蒸れ対策につながります。
頻度の目安は犬種や毛質によって異なりますが、長毛種は毎日、短毛種は週に2〜3回を目安に、ブラッシングを行いましょう。
犬の被毛がもつれたり毛玉になったりすると、皮膚まで十分に空気が届きにくくなります。
愛犬の皮膚の健康を保つためにも、こまめなブラッシングを意識することが大切です。
指の間の毛は短くカットする
指の間の毛が長いと水分や汚れが残りやすくなるため、定期的に足裏の毛(肉球の間の毛)を短めにカットしてあげましょう。
ただし、深く切りすぎると皮膚を傷つけるおそれがあり、自宅で行う場合は無理をしないことが大切です。
小さめのバリカンや先の丸いハサミを使い、自分で行うことが難しいときはトリマーや動物病院に相談してください。
適切な頻度でシャンプーを行う
シャンプーは犬の皮膚を清潔に保つために大切なケアですが、回数が多ければいいというわけではありません。
洗いすぎると皮膚に必要な皮脂まで落としてしまい、乾燥や刺激につながりやすくなります。
適切なシャンプーの頻度は犬の年齢や皮膚の状態などによって異なりますが、1か月に1回を目安に行いましょう。
ただし、皮膚病などで獣医師からシャンプーの頻度を指示されている場合は、それに従うことが大切です。
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体が濡れた後はしっかり乾かす
雨の日の散歩や水遊び、シャンプーの後はしっかり乾かすことが大切です。
被毛や皮膚が湿ったままでは皮膚環境が悪化し、皮膚トラブルを起こしやすくなります。
とくに足先や指の間、お腹、脇の下は水分が残りやすいため、タオルで表面の水気を取るだけではなく、被毛の内側まで確認しながら乾かしましょう。
また、ドライヤーを使うときは温風が熱すぎないように犬から30cm以上離し、一点に集中しないように動かしながら少しずつ乾かしてくださいね。
室内の温度や湿度を調整する
室内の温度や湿度を調整することも、梅雨の犬の皮膚トラブル対策のひとつです。
室内が蒸し暑い状態では、被毛の内側に熱や湿気がこもりやすくなります。
エアコンの除湿機能や除湿機を活用し、犬が過ごす場所をできるだけ蒸れにくい環境に整えてあげましょう。
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【犬に快適な室温や湿度の目安】 |
また、犬の体温や空気中の湿気などで、ベッドやマットに湿気がこもることがあります。
こまめに確認し、必要に応じて洗濯や交換を行うことも大切です。
梅雨の犬の皮膚ケアでトラブルを招きがちなNG行為
梅雨の犬の皮膚ケアにはさまざまな方法がありますが、逆に皮膚トラブルを招きがちなNG行為もあります。
ここでは、気を付けたいポイントについて知っておきましょう。
気になるたびに何度も洗う
梅雨の時期はどうしてもにおいやベタつき、汚れなどが気になりやすくなりますが、そのたびに洗うのは皮膚の負担になってしまうのでNGです。
犬の皮膚は人より薄く、洗いすぎると皮脂が不足して乾燥しやすくなり、外からの刺激を受けやすくなります。
皮膚のバリア機能が低下すると、少しの摩擦や汚れでも赤みやかゆみを引き起こすことも珍しくありません。
気になったときは濡らしたタオルで拭いたり、部分洗いにとどめるなど、洗いすぎないようにすることが大切です。
もちろん、濡らしたタオルで拭いたあとも、しっかり乾かすことを忘れないでくださいね。
かゆみを様子見しすぎる
かゆみがあっても、「少しかゆそうなだけ」「そのうち治りそう」と考えて様子を見てしまう飼い主さんは少なくありません。
確かに犬も人間と同じように、ちょっとムズムズして掻いたりすることもあるでしょう。
しかし、何度も同じ場所をかく、なめる、噛むといった様子が続く場合は注意が必要です。
とくに梅雨の時期は状態が悪化しやすく、最初は何でもなかったのになめたり掻いたりを繰り返すことで皮膚が傷つき、赤みや炎症が広がってしまうことがあります。
梅雨の犬の皮膚トラブルで動物病院を受診する目安
愛犬の皮膚に気になることがあるときは、獣医師に相談することが大切です。
とくに以下のような様子が見られるときは、早めに動物病院を受診しましょう。
- 何度も同じ場所を掻く、なめる、噛む様子が続いている
- 皮膚に赤みや湿疹が見られる
- ベタつきやにおいが気になる
- フケやかさぶた、脱毛が見られる
- 皮膚がジュクジュクしている
- 出血している
- 触ると嫌がる、または痛がる
- 元気や食欲が落ちている など
皮膚の症状が目立っていても、原因は皮膚だけにあるとは限りません。
アレルギーや感染症、ホルモンの病気などが関係していることもあるため、見た目だけで判断しないようにしましょう。
まとめ
梅雨は、犬の皮膚にとって負担がかかりやすい時期です。
だからこそ、いつも以上に皮膚の様子をよく観察し、異変があれば早めに動物病院を受診するようにしましょう。
また、自宅でできる対策で、皮膚の蒸れをできる限り軽減することも大切です。
毎日のちょっとしたケアの積み重ねが、愛犬の健康な皮膚を保つことにつながります。
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執筆者:高田(メディカルトリマー、犬の皮膚被毛ケアリスト、動物介護士、ペットフーディスト ほか)