開発者インタビュー
発酵を研究する中で、
健康食品として生まれた。
橋本:父が食品の発酵の研究者で、私も健康食品の発酵分野の企画開発を手がけていました。その中でも乳酸菌が作り出す代謝物質に興味を持ちまして。大学の研究者といっしょに食品以外の効用の研究と臨床を重ねて、1996年にマテリアを商品化しました。
宮野:私はシーエイジングというエステティックサロンを経営していて、美容液をつくっている日本ネオライズさんと出会いまして。その頃、ペットを飼っている友人の愛犬が病気で、通院などで労力がすごくかかっているのに予防できる商品がないことに気づいたんですね。それで日本ネオライズさんといっしょにわんちゃんの入浴剤として、予防のための商品をつくるプロジェクトがスタートしました。
日本ネオライズ
代表取締役 橋本幸彦
父親も食品の発酵の研究者。健康食品の発酵分野の企画開発を手がける中で、直接原料に触れた研修者の肌の状態がよくなったり、傷の治りが早く感じられることに興味を持ち、乳酸菌が作り出す代謝物質の効用を研究。大学の研究者と実践と臨床を重ね、ボディローション・マテリアリフレを商品化する。美容分野のみならずスポーツ選手や競走馬のリカバリー分野でも採用され、幅広い支持を受けている。
シーエイジング
代表取締役 宮野浩一
クラウドツールの導入支援を主業とするデジタルスフィアの代表をする傍ら、エステティックサロンのシーエイジングを設立。エステ用の美容液として日本ネオライズ社の商品の効能に魅せられる中で、愛犬家の悩みに応えられる商材として新たに商品開発を行い、hada fineを完成させる。
ヒトの肌にいいものは、
イヌの肌にもいいものでした。
橋本:私もトイプードルを飼っているのですが、作っている商品のほうは人のことしか考えていませんでした。ある時、治療関係の方を通じてわんちゃんに使ってもらったら、皮膚病に効果があることがわかったのですが、当時はあまり気にしていなかったんです。でも飼っていたトイプードルが10歳になって皮膚の障害が出てきまして。それでマテリアを溶かして入浴すると、肌の調子がよくなったんですよね。皮膚障害特有の臭いも無くなり、毛もふわふわになって。それをきっかけに人間の皮膚とわんちゃんの皮膚の性質の違いを研究して菌やダニが繁殖しやすいとわかりました。
宮野:コロナ禍もあって、わんちゃんも家から出られないようになって、ストレスやニオイが気になる飼い主さんが増えていました。日頃はペットサロンで体を洗っている人も家から出られない状況でした。それなら、わんちゃんの皮膚や毛並みのケアのために、家でお風呂に入る習慣自体を根付かせることが大切だと思いました。
わんちゃんに
最適な商品になるまでに
かかった時間は、1年半。
橋本:マテリアは、使用した人の実感が先で、それを証明するのがとても難しい商品だったので、最初は信頼を得るのにとても苦労しました。発売以来、長年にわたって大学や発酵を専門とする研究機関といっしょに実証実験を進め、データを積み重ねることで皮膚や炎症への効果を実証できるようになりました。基本的な中身は人間が使うのと同じく、大豆由来の自然の発酵物しか使っていません。もし口に入っても大丈夫です。そもそも食べるものとして健康食品のために研究を進めていたものですから。わんちゃんの肌のPH値や特性を踏まえ、どうすればわんちゃんが入浴する時に使いやすい濃さになるのか、1年半をかけて開発を続けています。
宮野:hada fineはシャンプーと同じように思えますが、考え方が全く異なります。シャンプーは汚れを落とすことが目的ですがhada fineは肌に成分を残してあげることで効果を発揮します。 hada fineはわんちゃんの入浴習慣という新しい文化を生み出す商品にしたいです。hada fineを使った入浴が当たり前になれば、肌の悩みを持つ愛犬家がいなくなるわけですから。
自分の研究が
家族の幸せに役立つのなら、
これほどの喜びはありません。
橋本:わんちゃんは、家族です。飼ってるんじゃなくて、すごくたくさんのものを与えてくれるかけがえのない存在です。ずっといっしょの幸せな時間をいつまでも過ごしたいと願うのは、家族として当然のこと。お風呂に入れることに抵抗がある人もいらっしゃいますけど、体を温めることで調子が整うのは人間もいっしょです。週一回そういう時間があるだけで元気な時期が長続きします。予防にもなる。自分が研究してきたことが、そんな幸せの役に立つのなら、うれしいですね。
宮野:わんちゃんの生活が充実することは、飼い主の生活の充実にもつながります。入浴という生活習慣が根づけば、健康なままで長い時間いっしょに過ごせるようになります。そんな時間がいつまでも続く家族が増えた時に、この商品を作ってよかったと感じるのだと思います。