愛犬がかゆそうにしている姿を見ると、何とかかゆみを止めてあげたいと思いますよね。
皮膚のかゆみは犬にとっても大きなストレスで、放置すれば皮膚の状態を悪化させたり、二次的な皮膚トラブル(炎症や感染など)を引き起こすこともあります。
そこで今回は、メディカルトリマーの私が、犬の皮膚のかゆみの主な原因と飼い主さんがしてあげられるケアについて解説します。
動物病院を受診する目安についてもご紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
■ 執筆者保有資格 メディカルトリマー、犬の皮膚被毛ケアリスト、動物介護士、ペットフーディスト ほか |
犬の皮膚かゆみの主な原因5つ
犬の皮膚かゆみは、単一の原因だけでなく複数の要因が重なっていることもあります。
まず、愛犬になぜかゆみが出ているのかを考えてみましょう。
ストレス
犬も人間と同じく、精神的なストレスでかゆみを起こすことがあります。
ストレスは、自律神経や免疫機能に影響を与え、皮膚のバリア機能を低下させるため、かゆみを誘発させたり状態を悪化させてしまうことがあるのです。
留守番が多い、環境が変わった、十分にかまってあげられていないなどがないか、もう一度振り返ってみましょう。
換毛期
換毛期がある犬では、この時期にかゆみを起こすことがあります。
換毛期は、抜け毛が皮膚に残って蒸れやすい、うまく生え変わらずに死毛が残ったまま、毛が抜ける刺激などさまざまな要因があり、かゆみを引き起こしやすい時期でもあるのです。
さらに、換毛期だからといってブラッシングを必要以上に行うと皮膚を傷つけてしまい、それがかゆみの原因になることもあります。
乾燥
犬の皮膚はもともと乾燥しやすく、乾燥によってかゆみが起こることもあります。
乾燥の原因は、シャンプーのしすぎやシャンプー剤の洗い残し、普段の食事、生活環境などさまざまです。
皮膚が乾燥すると、わずかな外部の刺激でもかゆみを感じやすくなりますが、掻くことでさらに皮膚が刺激されるので、よりかゆみを感じる悪循環に陥りやすくなります。
犬の皮膚の乾燥については、以下の記事もチェックしてみてくださいね⇩
愛犬の皮膚がカサカサ!原因や自宅できるケアと病院に行くべき目安を解説 |
アレルギー
犬の皮膚のかゆみの原因には、アレルギーも考えられます。
アレルギーは、犬の免疫システムが特定の物質に過剰に反応してしまうことで起こり、皮膚の炎症やかゆみを引き起こします。
犬に多いアレルギーと言われているのが、以下の3つです。
■ 犬の3大アレルギー
・食物アレルギー |
実際、私の愛犬は子犬の頃、顔にひどいかゆみを起こし、血が出るまで掻き続けたことがありました。
動物病院を受診して検査をしたところ、食物アレルギーと判明し、2歳になった今でも治療を続けています。
アレルギーは突然発症することが多いので、かゆみがある場合は一度獣医師にご相談ください。
細菌や真菌による皮膚感染症
犬の皮膚に常在している細菌や真菌が、何らかの原因で過剰に増えてしまったときにもかゆみを引き起こすことがあります。
ほかにも、湿疹やかさぶた、膿が出る、きついニオイがするなどの症状がみられる場合は、皮膚感染症が疑われます。
放置すると悪化してしまうことがあるため、早めの治療が必要です。
犬の皮膚病については、以下の記事もご覧ください⇩
犬の皮膚病|症状・種類・原因とケア方法をメディカルトリマーが解説 |
犬のかゆみのサインを知っておこう
明らかに掻く様子がみられれば、愛犬がかゆみを感じているとわかりますが、かゆみのサインはさまざまです。
■ 犬のかゆみのサイン
・前足や後ろ足で掻く |
かゆみは大きなストレスとなるため、愛犬のかゆみのサインを見逃さないようにしましょう。
犬の皮膚のかゆみで動物病院を受診する目安は?
犬の皮膚のかゆみは、アレルギーや皮膚病が原因となっていることもあるため、悪化させないためにも早めに動物病院を受診することが大切です。
とはいえ、「かゆみ」という症状で動物病院に行くべきか迷う飼い主さんも少なくありません。
その場合、以下の症状を目安にすると良いでしょう。
-
名前を呼んでも掻くのをやめない
…日常生活に支障が出ているサイン -
激しく何度も掻き続ける
…強いかゆみのサイン -
かゆみ以外にほかの症状がある
…皮膚トラブルや病気を抱えているサイン
かゆみの原因によっては、早めに治療を受けさせてあげることで、症状が改善しやすくなります。
治療が遅れれば、それだけかゆみも治療も長引くため、気になったら迷わず獣医師に相談しましょう。
愛犬の皮膚のかゆみに飼い主さんができる5つのこと
犬の皮膚のかゆみの原因はさまざまですが、少しでも和らげてあげるために自宅でできるケアもあります。
ただし、獣医師からケアを指示された場合は、その指示に従うことが大切です。
ここでは、飼い主さんができるケア方法について見ていきましょう。
① シャンプーは適切な頻度で行おう
犬のシャンプーは過剰な頻度で行うと、必要な皮脂まで落としてしまいます。
月に1回(高齢犬では2か月に1回)を目安に、シャンプーを行いましょう。
また、使用するシャンプー剤にも配慮が必要です。
できるだけ皮膚に負担をかけないように、天然由来成分で作られている低刺激なものを選びましょう。
最近は、乳酸菌などの食品由来の成分から作られた「保湿」と「シャンプー」が一度にできる入浴剤タイプの製品もあります。
愛犬の皮膚への負担や、口に入っても問題のない成分でできたシャンプーを探している飼い主さんも、安心して手軽に使えるでしょう。
② 保湿ケアで皮膚バリアを守ってあげよう
犬の皮膚は薄く、とてもデリケートです。
皮膚を保護してくれる皮脂の分泌量も少ないため、毎日の保湿ケアで皮膚バリアを守ってあげましょう。
犬用の保湿剤を使用し、1日2回程度保湿してあげるのがおすすめです。
■ 主な保湿剤のタイプと向いている部位
・ローションタイプ |
保湿剤はさまざまなタイプがありますが、自分が使いやすいものを選ぶと毎日のケアを続けやすくなります。
ただし、保湿剤は皮膚に残るものなので、愛犬が舐めたりしても問題のない成分でできているものを選びましょう。
食事内容を見直してみよう
食事は、犬の皮膚の健康に大きく関わりがあります。
栄養バランスが偏っていたり特定の食材にアレルギーがある場合、かゆみの原因になることもあるため、普段の食事内容を見直してみましょう。
見直すポイントは以下の4つです。
■ 食事内容の見直すポイント
|
また、あまり水を飲まない犬では、ウェットフードなどを取り入れて、水分摂取をサポートしてあげることをおすすめします。
サプリメントも検討しよう
ドッグフードだけでは補いきれない成分や、強化したい成分は、サプリメントで補ってあげることも検討しましょう。
犬用のかゆみ対策サプリメントも販売されていますが、どんな成分が配合されているかを確認することが大切です。
■ 皮膚の健康維持に役立つ成分 |
皮膚にかゆみがある犬では、乳酸菌とオメガ3脂肪酸やビタミンB群がおすすめです。
皮膚ケア用サプリメントの中には、この3つが含まれているものもあるので、上手に活用すると良いでしょう。
生活環境を整えてあげよう
犬の皮膚にかゆみがある場合、生活環境を整えてあげることも大切です。
室内を清潔に保つのはもちろん、愛犬が使用するベッドや毛布をこまめに洗濯する、室温と湿度の管理を行うなどは、乾燥対策やハウスダスト、ダニ対策になります。
■ 室温・湿度の目安
室温…25℃前後 |
また、エアコンの風が直接あたると、より乾燥が強くなるため、愛犬に直接あたらないように風向きを考えてあげましょう。
愛犬の皮膚のかゆみには「ハダファイン」がおすすめ!
犬の皮膚のかゆみに特におすすめなのが、「ハダファイン」という製品です。
こんな飼い主さん&ワンちゃんにおすすめ⇩
- 愛犬の肌トラブルに悩んでいる(皮膚の痒み、赤み、乾燥など)
- 愛犬の臭いに悩んでいる
- 愛犬の毛艶をケア・予防したい
- もっと手軽に自宅で皮膚ケアをしたい
- すすぎ残しが心配
- 自然由来のシャンプーを探している など
「ハダファイン」は、入浴剤タイプのシャンプー剤で、なんとすすぎが不要!
また大豆から生まれた乳酸菌代謝物質からできているため、むしろ皮膚に成分が残っていたほうが皮膚の健康に良いんです。
しかも、自然由来の成分でできているので、舐めても安心なのが嬉しいポイントです。
更に入浴剤やシャンプーだけでなく、毎日の保湿スプレーとして希釈しても使えちゃうので、一石二…三鳥?でしょうか笑
たくさんの商品はかさばるし、古くなったりして管理も大変ですが、「ハダファイン」ならひとつでさまざまな使い方ができるのでお財布面でも助かります。
私も実際に使ってみて、子犬から超高齢犬まで、たくさんのワンちゃんに知ってほしい製品としてよくご紹介しています。
下の記事で詳しくご紹介しているので、ぜひご覧くださいね⇩
【レビュー】ハダファインを愛犬に使ってみた|専門家が使用感を本音でレポ |
ハダファインをスプレー化して愛犬に使ってみた!専門家の使用レビュー |
まとめ
犬の皮膚のかゆみは、ちょっとした環境の変化や季節的な要因で一時的に出ることもあれば、アレルギーや皮膚感染症など治療が必要なこともあります。
軽い症状でも、自己判断せずに獣医師に相談することが大切です。
早めに対応すれば、かゆみの悪化を防ぎ、愛犬の負担を軽くしてあげることができるでしょう。
人間でも、かゆみは大きなストレスですね。
日頃から愛犬の皮膚の健康にも気を配り、自宅でできるケアをしながらかゆみ対策をしてあげましょう。
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執筆者:高田(メディカルトリマー、犬の皮膚被毛ケアリスト、動物介護士、ペットフーディスト ほか)