愛犬が老犬になると、「若い頃と同じ頻度でシャンプーをしていいの?」と考えてしまいますよね。
シャンプーは皮膚の健康を保つうえでも必要なものですが、老犬ではこれまでと同じケアでは負担になってしまうこともあるため注意が必要です。
この記事では、老犬のシャンプー頻度の目安や負担を減らす方法について4匹の高齢の愛犬と暮らしていたメディカルトリマーが解説します。
老犬のシャンプーをするときに注意したいポイントもまとめているので、ぜひ参考にしてください。
| 執筆者:高田
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老犬のシャンプー頻度は1~2ヶ月に1回が目安
老犬のシャンプーの頻度は1〜2ヶ月に1回が目安です。
とはいえ、老犬のシャンプー頻度は、年齢だけで決まるものではありません。
皮膚状態や持病の有無、老犬の状態によっても変わり、月に1回程度で行うこともあれば、2〜3ヶ月に1回程度にしたほうがいいこともあります。
健康状態に問題のないシニア期に入ったばかりの老犬では月に1回の頻度でシャンプーを行うことが基本ですが、以下のような場合は自己判断せずに獣医師に相談しましょう。
- 皮膚病がある
- 心疾患がある
- ホルモン疾患がある
- 腫瘍がある
- 介護が必要な状態
- 体調の変化が気になる
- 高齢犬 など
実際に、私の愛犬はクッシング症候群と心臓病があり、16歳頃から2ヶ月に1回のシャンプー頻度になりました。
一方で、もう1匹の17歳の愛犬は不整脈があったものの、皮膚トラブルを起こしやすかったため、1ヶ月に1回の頻度で行うように指示されていましたよ。
このように、シャンプーの頻度は老犬の状態によって異なります。
特に老犬は日々体調や状態が変わるため、シャンプーをしてもいいかはその都度獣医師に確認したほうが安心です。
老犬のシャンプー頻度が慎重になる3つの理由
成犬は1ヶ月に1回程度のシャンプー頻度が目安ですが、犬種によっては2週間に1回必要です。
しかし、老犬のシャンプー頻度は1〜2ヶ月に1回程度、場合によっては3ヶ月に1回程度と大きな違いがあります。
どうしてここまで変わるのか、慎重になる3つの理由を見ておきましょう。
体力を消耗しやすい
シャンプーは、老犬にとって体力を消耗しやすいケアです。
体が濡れると、皮膚表面から熱が奪われやすくなります。
体温が下がりそうになると、体は血管を収縮させたり、筋肉を震わせたりして熱を逃がさないように働きます。
また、全身を洗ってすすぎ、乾かすまでには時間がかかるため、私たちの想像以上に老犬の体には負担がかかっていることも少なくありません。
シャンプー後にぐったりしたり寝ている時間が増えるなどの変化が見られる場合は、シャンプーで疲れてしまっている可能性があるため、頻度や方法を見直してあげましょう。
関節や足腰に負担がかかる
シャンプー中は、老犬の関節や足腰に負担がかかりやすくなります。
老犬は加齢によって筋力が低下しやすいだけでなく、関節炎や足腰の痛みを抱えていることも珍しくありません。
滑りやすい浴室で踏ん張ったり長時間同じ姿勢を続けたりすると、さらに関節や筋肉に負担がかかります。
その結果、痛みが強くなったり足腰の状態が悪化してしまうこともあるため、十分な配慮が必要です。
ストレスになりやすい
もともとシャンプーは犬のストレスになりやすいケアですが、老犬ではその負担がより大きくなります。
犬にとってシャンプーは、体を濡らされる、シャワーの音を聞く、自由に動けない、全身を触られるなど、苦手に感じやすい刺激がいくつも重なる時間です。
老犬では視力や聴力が低下しており、周囲の状況を把握できなかったり、普段と違う場所や音に戸惑いやすくなるため、若い頃よりもストレスを感じやすくなっています。
強い興奮やパニックが体への負担となり、失神や急な体調悪化につながることもあるので、老犬は慎重なシャンプーが求められるのです。
老犬のシャンプーの負担を減らす方法

シャンプーは犬の皮膚や被毛を清潔に保つために大切なケアですが、老犬では負担がかかりやすいのでさまざまな配慮が必要です。
ここでは、シャンプーの負担を減らす方法を見ていきましょう。
短時間で終わらせる
老犬のシャンプーは、できるだけ短時間で終わらせましょう。
シャンプーの時間が長くなるほど、体力の消耗につながります。
事前にブラッシングをして毛玉を取っておく、シャンプーやタオルを準備しておくなど、スムーズに進められるよう準備しておきましょう。
また、全身をしっかり洗おうとするのではなく、必要な範囲だけを手早く洗うように意識することが大切です。
滑りにくいように配慮する
老犬のシャンプーは、滑りにくいように足元にも配慮が必要です。
洗い場やバスタブなどは、滑り止めマットを敷いてあげるといいでしょう。
立っているのがつらそうな場合は、無理に立たせたまま洗わず、座れる姿勢で洗う、体を支えながら洗うなど、愛犬が安定しやすい方法で行うことが大切です。
お湯の温度に注意する
老犬をシャンプーするときは、お湯の温度にも注意しましょう。
一般的に犬のシャンプーでは37〜38℃程度が目安ですが、老犬では心臓への負担や体力の消耗を考え、35〜36℃程度のややぬるめのお湯にします。
ただし、寒がりな老犬や冬場は、体が冷えすぎないように37℃前後にしてあげるといいでしょう。
ドライヤーは胸元から乾かす
老犬を乾かすときは、胸元(心臓まわり)から優しく乾かしましょう。
心臓は血液を全身に送る役割があるため、胸元が濡れたままだと血液が冷たくなり、体全体が冷える原因になります。
胸元を乾かしたあとは、お腹、背中、足先の順で手早く乾かしましょう。
ドライヤーは老犬から30cm以上離し、温風が熱くなりすぎないように注意してください。
被毛は短めにカットしておくのがおすすめ
長毛の老犬は、被毛を短めにカットしておくと、シャンプーの負担を減らしやすくなります。
被毛が長いと洗う時間や乾かす時間が長くなるだけでなく、被毛が乾ききらないと体が冷えたり、皮膚が蒸れてトラブルにつながったりすることも珍しくありません。
また、短めにカットしておくことでシャンプーの頻度を減らせることもあるため、特に高齢の老犬では検討しておきたい方法です。
老犬のシャンプーができないときのケア
老犬では、無理に全身をシャンプーしないほうがいい場合もあります。
無理に洗うことで体調を崩してしまうこともあるため、シャンプーができないときはほかのケア方法を行いましょう。
部分洗いをする
汚れやすい部分だけを洗う「部分洗い」も、老犬の負担を減らしやすい方法です。
足先やお尻まわりなど、汚れやにおいが気になる部分だけを短時間で洗えば、全身シャンプーより体力の消耗を抑えることができます。
ペットシーツを敷いた上で、ペットボトルに入れたぬるま湯を少しずつかけながら洗うこともできるので、浴室まで移動する必要がなく、寝たきりの老犬でも取り入れやすいでしょう。
洗ったあとは体が冷えないよう、タオルやドライヤーでしっかり乾かしてあげてくださいね。
蒸しタオルで拭く
ぬるま湯で濡らして固く絞ったタオルで体を優しく拭くと、皮脂や軽い汚れを落とすことができます。
老犬の体を濡らしすぎないため、全身シャンプーより負担を抑えやすいでしょう。
拭いたあとは体が冷えないよう、乾いたタオルで水分をしっかり拭き取ることが大切です。
水のいらないシャンプーを活用する
老犬では、水のいらないシャンプーを活用するのもおすすめです。
水を使わずに汚れやにおいをケアできるため、体調が不安定な老犬や全身を濡らすことが難しい老犬でも使いやすいというメリットがあります。
泡タイプやスプレータイプなど、さまざまな種類の水のいらないシャンプーが販売されているので、自分が使いやすいものを選ぶといいでしょう。
老犬をシャンプーするときの注意点
老犬のシャンプーは、注意してあげることもたくさんあります。
- 体調が悪い日は無理に洗わない
…食欲がない、元気がない、呼吸が荒いなど普段と違う様子がある日は控える
- 食後すぐや散歩直後は避ける
…食後すぐや運動後は体に負担がかかりやすいため、落ち着いてから行う
- 長時間立たせっぱなしにしない
…途中で座らせる、体を支えるなど、愛犬が楽な姿勢を取れるようにする
- 皮膚に赤みやただれがあるときは自己判断で洗わない
…シャンプーの刺激で悪化することがあるため、まずは動物病院で相談
- 薬用シャンプーは獣医師の指示どおりに使う
…自己判断で使用すると皮膚トラブルを起こすこともある
- シャンプー後は体を冷やさない
…濡れたままにせず、室温にも配慮しながらしっかり乾かす など
※上記は一般的な例で、皮膚や全身の状態によっては該当しない場合もあります。
老犬のシャンプーは、洗う前から洗った後までの配慮が大切です。
体調や皮膚の状態に不安がある場合は無理に行わず、迷うときは獣医師に相談しましょう。
まとめ
老犬のシャンプーの頻度は1〜2ヶ月に1回が目安ですが、老犬の状態によってその頻度はその都度変わります。
「必ずこうしなければいけない」というものではないため、愛犬にとって負担が少ない方法を選んであげましょう。
また、シャンプー後にぐったりする、皮膚トラブルがある、持病があるなどの場合は、自己判断せずに獣医師に相談してから行ってあげてくださいね。
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